最後のスパイク。(2015夏)
- 2015.07.18
- サッカーのこと
代々、高三生部員の間には ‘最後のスパイク’ という言葉があるようです。
高校サッカー生活、もしくは競技生活最後を締めくくるスパイクということなのでしょう。
ここ何日か、玄関のすみにスパイクがきれいな状態で置かれていました。
‘ きれい ’というのは‘ 洗われている ’という意味で、決して状態が良いという状態ではありません。
表皮は擦り切れ、ポイントはほとんど無くなっていました。
数日前、出勤時に長男にメモを残しました。
‘ 新しいスパイクを買え。’
そして、昨日。
スパイクはそのまま、買った様子もなし。
改めて彼に言いました。
‘ スパイクを買え。’
一瞬おいて、彼が
‘ 父さん、買っておいてよ。’
以前書きましたが、わたしには悪い癖がありました。
「用具」(2013.2.1)
わたしのいけない趣味、長男のサッカー用具を買ってしまうこと。
それは長男がサッカーを始めた頃に、すでに始まっていました。
(中略)
しかし、長男が中三になった頃でしょうか、
‘もう買わないでね。
自分で買いに行くから。
少なくとも、買う時は一緒に行くから。’
と生意気なことを言い出したのです。(歳相応の発言なのですが・・・)
‘ わたしに買わせてくれた?’
最後のスパイクに見合うように一足買いました。
この色の組み合わせは、長男がサッカーを始めた頃に初めて買いました。
‘ この色のようなサッカーをしてほしい。’
チビだったあの頃の彼に込めたように。
この思いが、彼に届いてくれることを願っています。
最後の一足、買わせてくれてありがとう。
がんばれ、ベンツマークイレブン。
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