わたし個人からのお礼。
- 2016.03.14
- サッカーのこと
わたしが生まれた町に、小さなホイッスルメーカーがあります。
すでに社長はお亡くなりになられ、工場もなくなっています。
現在は、在庫品をネットで販売されているのみと伺いました。
1998年、日本が初めてサッカーW杯に出場したフランス大会。
この大会で、日本人で唯一笛を吹いたレフェリーがいました。
この方が使用した笛が、このメーカーのものでした。
わたしがそのホイッスルの存在を知ったのは、小学生チームの指導をしている頃。
すでにコルクなしのプラスチック製ホイッスルが、主流となりかけていた頃でした。
それでも何故か気になったのです。
わたしが幼いころにすごした町で作られている。
そして何よりも、その作り。
金属製ならではの重厚感。
わたしはすぐに連絡を取り、当時あった本社工場にお邪魔したのです。
小さな事務所に通されると、社長自らホイッスルの説明をされました。
わたしもこの町の出身だと話すととても喜んで下さり、
‘この笛を吹いてごらん。あの笛を吹いてごらん。’
とお忙しい中、長い時間を頂いた思い出があります。
その後、もう一度お邪魔しました。
長男が小学校チームを卒団する際に、特にお世話になった方々へこのホイッスルをプレゼントしようと考えたのです。
そして六年の後の先日、三度目のお電話をしました。
電話口で出てこられたのは奥様。
そして冒頭のことを伺いました。
社長はお亡くなりになったこと。
工場も含め会社建物は無くしてしまったこと。
在庫品をネットのみで販売していること。
何故かネットで買う気にならず、ご迷惑承知でお伺いさせてくれないかとお願いしました。
以前に二度ほどお邪魔したことがあること。
社長のお話がとても楽しかったこと。
そのお話をすると、
‘では、品物を用意して置きますからお越しなさい。’
とおっしゃって下さいました。
現在お住まいになられているご自宅にお邪魔いたしました。
当時会社のあった場所よりも、更にわたしが生まれた家のあった場所に近くなっていました。
短い時間でしたが愉しいやりとりを奥様とし、ホイッスルを三つ購入して辞しました。
本当にご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。
そして、その二つを持って昨日の試合に。
監督先生には実用的なクロームメッキ仕様のものを。
総監督先生には長年のご指導に対する深いお礼の気持ちを込めて、純金メッキ仕様のものを。
‘これは長男への指導のお礼ではありません。
これだけの試合を観戦させて頂いた、わたし個人のお礼です。‘
と申し上げると、とても喜んでお受け取り下さいました。
残り一つ。
必ずお礼を申し上げなくてはいけない先生がいらっしゃいます。
まだまだ笛を吹き続けて頂きたいので、クロームメッキ仕様のものをお渡しするつもりです。
卒業式に。
わたしのベンツマーク校生徒保護者としての時間も、残りわずかとなりました。
がんばれ、ベンツマークイレブン。
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