2023年の彼らの挑戦が始まりました。イレブンへの応援を宜しくお願い致します。

委縮。(中学部・2011年夏)

ベンツマークイレブンたちは残念ながら、夏の総体は支部予選で敗退でした。
そして、先の土曜日に支部の代表決定戦が4試合行われました。
ベンツマーク中が登場しなくともこの決定戦は元々観戦に行くつもりだったのですが、運よくそれらの試合に先立って同じ場所で練習試合が行われました。
当然、早起きして出かけました。

この練習試合は三年生の引退後初めての試合となり、今後どんな面々でチームが固まっていくのか、そして新入部員がどれほど食いこんで来るのか、興味津津の観戦です。

一試合目、長男が右のサイドハーフで登場。
‘お、新しいチームではポジションが上がったか ’と驚きと多少の喜び。
新チームではセンターバックになるものだと思い込んでいましたので、意外でした。
後で彼に聞いたところ、この試合はいつもと違うポジションでという指示があったようで、やはりわたしの勘違いだったのですが・・。

長男は中学に入るまでは、一貫して攻撃的なポジションを任されていました。
久しぶりの前目のポジション、どんなプレイを見せてくれるのか? 
キックオフ。
強いプレスを受ける訳でもなく、比較的自由にボールを受けていました。

昔の彼なら、ドリブルでまず切れ込んで行く。
打てるタイミングでも遠目からはシュートは打たない。
ゴールキーパーを抜いて、軽くシュート。
低学年の時に彼に言った「シュートはゴールへのパスだと思いなさい」と言うアドバイスを忠実に守るようなプレイをしていました。
時には ‘ 周りをもっと見なさい!’と監督、コーチからは叱られるような大のドリブル好きでした。

それがこの試合では、切れ込まない・えぐらない。
ちょこちょこパスを出す。
無駄な動きもしない。
詰まらないプレイに終始しました。
なんか変わっちゃったなぁ。
確かに堅実だけど、面白みも期待感も全く感じられないプレイでした。

実は同じような感想を、今までも他のプレイヤ―達にも感じることがあったのです。
‘ あれっ、一年の時もっと思い切り良かったよなぁ’と。
もう少し正直に言うと ‘ 委縮しちゃってるなぁ ’と。

チームにはプレイスタイルがあり、その中でプレイヤーが機能するように指導がされると思います。
そして指導者にもスタイルがあり、(動的・静的)、(はげしい・おとなしい)、(直情的・論理的)、(一途・あっさり)等、色々と組み合わされることでしょう。
では、ベンツマーク中学サッカー部に関してはどうでしょうか?

プレイスタイルに関しては、サイドから崩して行く。
一人が長く持っていい場所、いけない場所は指示があるようですが、ドリブルしちゃいけないやら遠くから打ちこんじゃダメやらの指示はわたしの目には映りません。
リスク管理も含めて極めて論理的に指導を受けているようです。
では指導の仕方=接し方については、どのように彼らに映っているのか?

わたしは以前このように書きました。

「わたしはこの一年間、ベンツマーク中学サッカー部の試合を見続けて来ました。見ているだけでは、日常行われている指導内容を理解することはできません。けれども触りほどは感じられたかもしれません。
このクラブは、いや、もっとはっきり言えばこのクラブの監督先生は子どもたちに親切ではありません。そしてこの監督先生、‘ある意味自分を持っている’とわたしには思えます。万人には受けないでしょう。」

まさに、万人には受けないでしょう。
生活指導から始まり当然プレイに対してもかなり厳しく、そしてかなりきつくモノを言われる監督先生です。
受け止められる生徒は、元々強靭な精神力を持っているか、ある意味自分で線を引くことのできる子供たちではないでしょうか? 
引っぱれず続けられない子供もいるでしょうし、今現在どこに引っぱろうかと悩んでいる子供もいるでしょう。

委縮状態に陥っているイレブンは、プレイスタイルや指導スタイルの中で頭の中がごちゃごちゃになって悩んでいるプレイヤ-にわたしは見えます。
わたしは彼らに勇気を出して、自分を押し出して欲しいと思っています。

抜きたいなら抜く、シュートを打ちたいなら打つ。
その行動に対して違う結果の指導が待っているかも知れません。
そうでないかも知れません。
なぜ今こういう判断をしたのかをしっかり説明できるその姿勢が、大事なのだと思います。
この厳しい環境下で、自分をしっかり持てるようになって欲しいと願っています。
そして先生もそれを望んでいるのだと思います。
プレッシャーの中で、自分で判断を下すことができる人間になって欲しいということをです。

以前、長男のことでこんなことを先生から聞いたことがあります。
長男は入部したての頃は、先生の詰問に対して目をそらしているか、目が泳いでいたそうです。
それが最近、一生懸命目を合わせて話そうとしているということでした。
わたしには、その話がとてもうれしかった記憶があります。

わたしは今、一人のプレイヤーに注目をしています。
わたしの目から見てここ数カ月 ‘ 委縮 ’ していたイレブンです。
しかしこの総体予選で、その殻から抜け出そうとしている姿を見せてくれました。
遠回りして彼本来の姿に戻って来たような気がします。
遠回りした分だけ、彼の大きくなった姿を見れることをとても楽しみにしています。

そして最後に一言。わたしはベンツマーク中学サッカー部の指導方針を応援している一人です。
それは幾度か先生方とお話をさせて頂き、なぜこうような指導を行う必要があるのかなどをお伺いしたからでもあります。

しかしその一方で、それは少なからずわたしがこの歳になったから理解できるのだとも考えています。
年頃の生徒たちはわたしのような老いた考えは持ち合わせていないでしょう。
あの年頃の子供達への心遣いをいま一つして頂けるのならば、より相互の理解が深まり、委縮から解き放たれる時間も短くなるのでは と考えます。
これはわたしとわたしの二人の子供たちとの関係にも同じことが言えるのだと書きながら反省しています。

今日は、わたしも勇気を出して少し思い切ったこと言っちゃいました。

がんばれ、ベンツマークイレブン。

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