ボランチはいらない。(2014夏)
- 2014.08.20
- サッカーのこと
新チームが、活動し始めました。
新チームを担う中三生から高二生までの試合を数多く観てきました。
この三学年の試合を観て、いつも思うこと。
観戦好きの親父が、勝手に思うこと。
‘ボランチはいらない。’
ボランチとは、中盤の底、或いは守備的ミッドフィルダーと呼ばれるポジションです。
底と言うくらいですから、ふたもある陣形で使われてきた用語です。
4-4-2の並びで、中盤が菱形に形成されている陣形。
その中央の後方側のミッドフィルダーがそもそもボランチと呼ばれるのだとわたしは解釈しています。
では、ベンツマーク校(中高共に)はどのような陣形を取っているのか?
同じ4-4-2の並びだが、中四人が緩い円弧を描き横に並ぶ。
この陣形的に、中盤の底は存在しません。
中二人は、ボランチではなくセントラルミッドフィルダーなのです。
幸か不幸か、この陣形での中二人は、攻撃的・守備的の両方を兼ねる総合的な能力に豊富な運動量を求められてしまう。
攻撃・守備・運動量を各1点とすれば、ベンツマーク校の各学年の中二人には十分2点を与えることが出来ます。
守備1点+運動量1点=2点。
試験で言えば、合格なのでしょう。
対戦相手が同レベルまたは格下の場合には、チームを躍動させることが出来ます。
正確に言えば、各個人が躍動していると言った方が良いと思いますが。
これが先日のK分寺高校のような強豪校が対戦相手になると、チームは沈黙してしまう。
これも正確に言えば、行き当たりばったりのプレイの連続になってしまう。
それは何故なのか?
前述の通り、各学年の中二人はスペースを埋めることには力を発揮します。
彼らのポジションがボランチならば、それで良いのです。
しかし彼らはベンツマーク校の陣形として、ボランチではないのです。
各学年にいわゆる‘点取り屋’と言われるプレイヤーが確実に存在します。
ぱっと、三人のプレイヤーが頭に浮かびます。
そして、チャンスメークを出来るプレイヤーも確実に存在します。
代表で言えば、香川のようなプレイヤー。
チャンスも作れれば、自分でアタックも出来る。
二人の顔が思い浮かびます。
しかし、その後ろに位置してチームの流れに緩急をつけられるプレイヤーが浮かばないのです。
そう、セントラルミッドフィルダーがいないのです。
伝統的にいなかったのか?
いえ、それは違います。
昨年の高三生の中盤二人は、わたしの目には十分セントラルミッドフィルダーでした。
このブログに時折出てくる‘都立高校サッカー部コーチのブログ’からのひと文。
昨年の高三生が、高二の冬にこの学校と練習試合を行った直後のブログです。
‘相手のボランチは強いしうまいしマッチアップがかなり不安でした’
埋めるだけでは、‘うまいし’とは書かれなかったことでしょう。
彼ら二人は、ボールを散らしゲームに緩急をつけることができていたのです。
二手三手先を読み、左右に散らしながらも縦に入れることができていたのです。
この縦へのパスが相手へ脅威を与え、味方のリズムを作っていくのだと思うのです。
まずは何をするべきなのか?
シンプルに一つ。
自らボールを要求すること。
転がってきたボールを処理するのではなく、自分から意志で、かつ利己的にボールを要求することから始めるべきだと思うのです。
・・・自分から要求するなんて・・・自分の性格に合わない。
なら、そのポジションを去るべきです。
・・・うまく受け取れるか心配。
失敗を重ねれば、受け手と出し手のベストポジションをつかんでいけるはず。
まずはやってみること。
それが一番大事。
この上を目指すなら・・・。
今この新チームに必要なのは、ゲームメークが出来るセントラルミッドフィルダー。
もう、ボランチはいらないと思うのです。
・・・観戦好きの親父が、勝手に思うこと。
がんばれ、ベンツマークイレブン。
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