2020年に向けて彼らの挑戦が始まりました。イレブンへの応援を宜しくお願い致します。

気持ち。

‘受けに回る’とはこういう試合のことを言うのでしょう。

前回のブログ。
支部の戦いでわたしが目にしてきたことを思い出してみました。

‘支部では、力の差は大きくは出ないのです。’

二十校も出場するのですから、実際のところは力の差はある程度は必ずあります。
しかし三点差以上つくような試合を、わたし自身は観た覚えがありません。

あと二つ(大会によっては三つ)勝てば、都大会。
どのチームも勢いこんで、気持ちを張って大会に臨んでくることでしょう。
力の差を気持ちで埋めてしまうのだと思います。

記述を取り出しながら思い出した試合がありました。
ある年の中学総体支部予選です。
この年のチームは新人戦で都大会に出場、しかしながら春季大会では支部決勝で敗退。
プレイヤー個々には力はあるものの、チームとしてまとまり切れていない印象をわたしは抱いていました。

区予選は第四代表にてかろうじて通過。
当時、総体支部予選には‘プレ予選’のようなものが存在していました。
S区の場合、第四代表は先に一つ多く戦わなければならなかったのです。
ベンツマーク校はこのプレ予選を制します。

そしてその日の試合となるのです。
会場は私立校が有するセミナーハウス内グラウンド。
都心から1時間ほど離れた、他県にある施設でした。
暑い日だったことを覚えています。

キックオフ。
「わたしはボールへの寄せは、強い意志の表れだと思っています。勝ちたいという強い意志です。昨日の彼らは強い意志の元、一つの目標に向かおうとプレイを始めました。前半を2-0で折り返します。ここひと月のチームの状態を思い浮かべれば、感銘さえ覚えました。」

このブログを書き始めて、かれこれ五年ほどになりますでしょうか。
‘感銘’。
この言葉を使ったのは、ただ一度、この試合の時だけだったと思います。

素晴らしいサッカーでした。
速く厳しい寄せ、メリハリのある攻撃。
春~夏に完敗し続けていた同区の相手校に対して、その言葉に値するサッカーを展開してくれました。
チームがひとつの方向を向き、塊として機能し始めたと思いました。
それが、・・・。

「それがハーフタイムを挟んで、受けに回ってしまいます。結果、はまさかの2-3の逆転負け。」

ハーフ30分に3点を奪われるとは誰が想像したことでしょう。
ベンツマーク校サッカー部がハーフに3点を奪われた試合を、それまでわたし自身も観たことがありませんでした。

前半終了時、相手校応援団は沈黙していました。
それが。

安堵の気持が生まれたのでしょう。
ピーンと張っていた糸が切れたようでした。
一度迷走し始めたチームは元には戻れなかったのです。
そして夏が終わってしまったのです。

気持ち。

この短期決戦。
強い気持ちで臨んでもらいたいと思います。
相手に厳しく、そして何よりも自分に厳しく。
初戦の校歌斉唱、そして円陣、大きな声が会場全てに轟くように。

がんばれ、ベンツマークイレブン。

後日談。
翌週、応援対象のいなくなった支部決勝に脚を運びました。
ベンツマーク校を下したK中学、そして前評判の高かったT中学。
どんな展開になるのかをこの目で確かめたかったのです。

グラウンドに入ると目の前で、前者が試合前のミーティングを行っていました。
そして指導者のイレブンたちに語りかけたある言葉が、わたしを立ち止まらせました。

‘今日の試合、ベンツマーク校にやられたサッカーをお前たちがやってみろ。’

劣勢下、K中学は粘り強いサッカーで延長戦にまで持ち込みました。
しかしT中学が試合をものにし、そのまま全国ベスト8まで勝ち進んだのでした。

nice! nice!
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